千葉県の注文住宅|“小さなまち”のように暮らす家づくりの考え方
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- Writer:熊谷 直
こんにちは。エーセンス建築設計事務所の熊谷です。
先日、千葉県鴨川市にあるKAMOGAWA SEASIDE BASEを訪れました。海に面したロケーションの中に、ショップやカフェ、滞在機能がゆるやかに重なり合う複合施設です。

この場所に立ってまず感じたのは、「建築が風景の一部になっている」ということでした。主張しすぎないボリューム感、海へと視線が自然に抜けていく配置、そして外と内の境界が曖昧につながるつくり。どれもが無理なく、心地よく整えられています。
建物の中に入っても、その印象は変わりません。大きく開かれた開口部からは海と空の広がりがそのまま取り込まれ、室内にいながらも外の気配をしっかりと感じることができます。風が抜け、光が回り込み、人が自然と長居したくなる。そんな“居場所のつくり方”がとても上手い建築だと感じました。

そしてもうひとつ印象的だったのが、この施設が「一つの建物で完結していない」という点です。同じ敷地の中に、同じコンセプトを共有した建物がいくつも点在し、それぞれがゆるやかにつながりながら全体としてひとつの風景をつくっている。
単体の建築としての完成度だけでなく、“小さな街”のようなスケールで設計されていることに、とても惹かれました。

建物と建物のあいだに生まれる余白や動線、外部空間の使われ方。人がどのように行き来し、どこに留まり、どんな時間を過ごすのか。そういった関係性まで含めて丁寧に考えられているからこそ、この場所全体に心地よさが生まれているのだと思います。
私は千葉県で注文住宅の設計をしていますが、この感覚は住宅にも通じるものがあると感じています。
家は一棟で完結するものではありますが、
玄関からリビングへ、リビングから庭へ、
室内と外部、そしてそれぞれの居場所がどうつながっていくか。
その関係性を丁寧に設計していくことで、住まいの中に“小さなまち”のような広がりをつくることができるのではないかと思っています。
また、その広がりをつくる手法のひとつとして、母屋とは少し距離をとった「離れ」のような空間を設けるのも、有効な設計のあり方かもしれません。
ひとつの建物の中で完結させるのではなく、あえて機能や居場所を分けることで、行き来する時間や距離そのものが暮らしの豊かさにつながっていく。そんな住まいのつくり方にも、可能性を感じています。
例えば、少しこもれる場所と、家族が集まる場所がゆるやかにつながる関係。
庭と室内が一体となって使えるような配置。
時間帯によって居場所を選びたくなるような空間の重なり。
そういった設計を積み重ねていくことで、家の中にいながらも単調ではない、豊かな暮らしが生まれていきます。
千葉県で注文住宅を考える際、どうしても間取りや性能、価格といった“わかりやすい要素”に目が向きがちですが、それと同じくらい大切なのが「空間同士のつながり」や「居場所の重なり方」だと私は考えています。
そのため私の設計では、ご要望をそのまま形にするのではなく、敷地の特徴や周辺環境、そして暮らし方を丁寧に読み解きながら、一つひとつ提案を重ねていきます。
「この場所は、どんな居方ができるだろうか」
「ここに少し余白があったら、どんな使い方が生まれるだろうか」
そんなことを考えながら、住まいの中に小さな“広がり”をつくっていきます。
KAMOGAWA SEASIDE BASEのように、気づけば長く居てしまう場所。
そして、建物単体ではなく、関係性の中で心地よさが生まれる空間。
住宅でも、そんなあり方を少しでも実現できたらと思っています。
ですので、家づくりを「条件を満たす作業」としてではなく、「暮らしを考える時間」として楽しんでいただける方とご一緒できたら嬉しいです。
細かなことに縛られすぎず、おおらかな気持ちで住まいを考えたい方。設計者の提案も含めて、「こういう暮らしもいいですね」と会話をしながら進めていきたい方。そういった方とは、きっと良い家づくりができると思っています。
千葉県で注文住宅をご検討中で、「設計士とじっくり話しながら家を考えたい」と思っている方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
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