バタバタな日々
さて、当然のことながらバタバタしている。
こういう事態になると、自分自身がコントロール出来る事は少なく、むしろ「自分がやれる範囲のことだけ」に集中できていいかも知れない。
が、やはり、脳の中のいつもと使っている場所が違うのか、今週は毎日のように頭が割れるように痛い。
知恵熱ではなく知恵頭痛とでも言おうか。
昨日、丸一日家にいることが出来た。結構まれだ。
そうすると、どうしてもTVを観てしまう。
が、半日経つくらいで、「これはまずい」と思った。
全編コロナ関連で、基本的に「恐怖と不安」がテーマになる。
見ていて陰鬱になって、こりゃあかんと思って、近所の海まで自転車で走った。
さて、未曽有の事態になってしまった。誰が悪いっていうのもない。
国のトップの決断がどうちゃらっていう意見も当然あるが、彼らにとっても、こんな事態がこのスピードでくるかなんて予想もしていない。
ので、猛スピードで決断していくこと、全てが理にかなっているはずがない。
仮に自分がトップだとしても、正しい決断をする自信がない。
逆に「ぼくなら、全ての決断、打ち手を間違えることなく打てる。」みたいな「正義感」での批判を目にするが、実務者じゃないところでは、なんでも言えるよなとも思う。
僕は言えない。
というか、今の安倍政権、トランプ政権、様々な国やWHOが出している打ち手が、正当に評価を下せるようになるのは、おそらく数年後、歴史になってからだとも思う。
が、怖いのは一つの正義しか許容できなくなることだ。
「騒ぎすぎではないか」なんて、言おうものなら、袋叩きにあう。
こういう時は黙して語らずが正しいのは、疑いの余地がない。
そんな、少しだけ世の中全体がヒステリックになっている時に、なんだかしっくりくる文章があった。
転載をゆるされるのか、わからないがここに。
フランス在住の辻仁成さんのブログの文章だ。
文章自体が美しすぎて、少しずるいな(笑)と思うが、名文だな~と思うのと同時に、僕がいいたいことが上手く言ってくれたな~がある。
コロナは変異性のウイルスだ。
ウイルスは形を変え、生き延びていく。
毎年1000万人がかかるといわれている、新型インフルエンザがどれだけ流行っても、緊急事態宣言は出ない。
強すぎるウィルスは、宿主をも滅してしまうので、少しずつ毒性を弱めながら宿主との共生を図るとも聞いた。
コロナウィルスをこの世の中から絶滅させるのが、今回の事態の収束なのか。おそらく難しいとも専門家は。
WITHコロナとして、お互いが少しずつ体質や特性を変えながら共生していくしかないのだ。きっと。
日本では2019年の自殺者は約20000人だった。
現時点でいうと、コロナよりも自殺をこそ防ごうとなる。
交通死亡事故の死者数は約3500人いた。
現時点でいうと交通事故にこそ気を付けようとなる。
ただの肺炎では約90000人なくなっている。
コロナではない肺炎でなくなっているのだ。
世界では数秒に1人、子供が餓死している。
コロナでの死と同じテンションで悲しみもしないし、報道もされない。
等しくおそれても良いのではないかと思う。
戦いには勝利条件が必要だ。どうなったらコロナに勝ちなのか。
その定義だけでも、国がはっきりと言ってくれたら、少しは安心できるのではないか。
という訳で、バタバタしています。そしてみんなもバタバタしていると思います。
今、僕らに出来る事は、一つの正義ではなく、自分と違う考えの人を認める事と、
少しだけヒステリックになっている自分に、「やれることだけ淡々と」言い聞かせる事だけだ。
そんな事を思う。