せっかちな
経営者はとにかく、数字や成果が好きだ。
当たり前だけど。
努力や頑張りはとにかく、その後、もぎとった果実の量で遡及的に評価される。
が、結果論に寄りすぎると、中長期的に「確実な」成長への障害になるんじゃないか?
勝率が2割の打ち手があり、偶々その2回が最初に出てしまったら、そのやり方を全社的に「仕組化」延々、繰り返すなんてことはザラだ。
勝った原因が、時代やその時の運、人と人との偶々の相性や、極論するとその日の天気がとても良かったから・・みたいの事も。
要は色々なことが複雑に絡む。
結果が良かったら、そのプロセスを評価し、結果が悪かったらそのプロセスも悪かった。
これが一番頭を使わない思考だ。
プロセスが悪かったけども、良い偶然性が重なり成果があがる事はきっと多い。
そして、良いプロセスを踏んだが、最後の最後1%のミスで失敗したこともこれまた多い。
その時に99%を否定してしまいがちだ。
何故なら、頭を使わないでいいから。
色々な仕事の中で、結果を出すのは実はそれほど難しいことではない。
だけれども、「結果を出し続ける」のは中々難しい。
優秀か否かはやはり、「アベレージの高さ」なのだ。
野球の打者が4割を1回打ち、他年は1割5分よりも、
毎年3割を打つ打者の方が価値があるのだ。
で、アベレージの高い人の仕事をふっと見てみると、「そうなる原因」をしっかりと積み上げている。地味で、目立たないことを淡々と積み上げている。
で、こんな言い方もどうかと思うが、最後に得た「果実」に、あまり執着がない。
「結果を出す」ということよりも、「確率が1%あがるプロセスを積み上げる」ことに注力している。
事業である以上、成果や数字からは逃げられない。目も背けられない。
が、大切なのは確率を1%ずつ上げていくプロセスを積み上げることだ。
経営者はせっかちだ。この「積み上げる」ことが最も苦手な人種だ。
ふっと我を振り返ったりすると「はぁ~~」と、大きなため息が出る。
基本的に「はぁ~」と、自己嫌悪の日々がデフォルトなのだ。
繰り返すが「積み上げる」ことが苦手な人種なのだ・・・・僕らは。
どこか心の中で「ウルトラCないかな?」と思っている弱い人種なのだ。中小企業の社長は。
※当然、個人の感想であり、そうではない優秀な人も、星の数よりもちょっと少ないくらいいます。あしからず。