自然素材の注文住宅は後悔する?建てる前に知りたいメリットと落とし穴
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- Writer:エーセンス編集部
「自然素材の家って実際どうなの?」
「無垢材や漆喰の家は素敵だけれど、本当に後悔しないだろうか……」
そんな疑問を抱えながら、情報収集をされている方は多いのではないでしょうか。
自然素材の注文住宅には、健康面や快適性など多くのメリットがある一方で、知っておくべきデメリットや注意点も存在します。事前に正しい知識を持っておくことで、「こんなはずじゃなかった」という後悔を防ぐことができます。
この記事では、千葉県で自然素材の家づくりを行う設計事務所の視点から、メリット・デメリット、素材の種類、後悔しないためのポイントまで丁寧に解説します。自然素材の注文住宅を検討している方は、ぜひ最後までお読みください。

【自然素材の注文住宅とは?】

まずは自然素材の家の定義と特徴、一般的な新建材との違いを理解しておきましょう。「自然素材の家とは何か」を正しく知ることが、後悔しない家づくりの第一歩です。
◆自然素材の家の特徴
自然素材の家とは、化学物質をなるべく使用せず、無垢材・漆喰・珪藻土などの天然由来の素材で建てた住宅のことです。
明確な定義があるわけではありませんが、シックハウス症候群やアレルギー対策として注目を集めています。新建材に含まれるホルムアルデヒドなどの化学物質を極力排除することで、小さなお子さんや肌が弱い方、アレルギー体質の方にもやさしい住環境を実現できます。
また、自然素材の家は「住めば住むほど素材が馴染み、愛着が湧いてくる」のも特徴です。新築時が最も美しいのではなく、年月とともに味わいが増していく——それが自然素材の家ならではの魅力です。
◆新建材との違い
新建材(ビニールクロス・合板フローリング等)は、安価で施工しやすく、均一な仕上がりが得られるというメリットがあります。一方で、接着剤等に化学物質を含んでおり、シックハウス症候群のリスクが指摘されています。
自然素材と新建材の違いを5つの観点で比較してみましょう。
| 比較項目 | 自然素材 | 新建材 |
|---|---|---|
| 健康面 | 化学物質が少なく安心 | シックハウスのリスクあり |
| 質感 | 温かみがあり肌触りが良い | 均一で無機質な印象 |
| 経年変化 | 味わいが増す(経年美化) | 劣化していく |
| コスト | 初期費用は高め | 初期費用は安い |
| メンテナンス | 定期的なお手入れが必要 | 基本的にお手入れ不要 |
どちらが良い・悪いではなく、それぞれの特性を理解した上で選ぶことが大切です。
【自然素材の注文住宅のメリット】

自然素材の家が選ばれる理由は何でしょうか。ここでは、健康面・快適性・経年変化・耐久性・肌触りの5つの観点から、自然素材ならではの魅力をお伝えします。
◆化学物質が少なく健康的
自然素材の家の最大のメリットは、シックハウス症候群のリスクを軽減できることです。
化学物質を極力使わないため、アレルギー体質の方、赤ちゃんや高齢者がいる家庭にもやさしい住環境を実現できます。新築特有の「ツンとしたにおい」がなく、入居したその日から快適に過ごせるのも大きな特徴です。
また、無垢材に含まれる精油(フィトンチッド)には、ダニやカビの発生を抑える効果があるとされています。空気を清潔に保ち、家族の健康を守る——それが自然素材の家の価値です。
◆調湿効果で一年中快適
無垢材・珪藻土・漆喰には、優れた調湿性能があります。
湿気が多い時は水分を吸収し、乾燥している時は放出する——この「呼吸する」機能により、室内環境を一年中快適に保つことができます。
夏はサラッとした肌触りで、冬は蓄熱効果でほんのり暖かい。エアコンに頼りすぎることなく、光熱費の削減にもつながります。
さらに、結露やカビの発生を抑える効果も。部屋干ししても洗濯物のジメッとしたにおいが残りにくく、料理後のにおいもこもりにくいのが自然素材の家の特徴です。
◆経年変化を楽しめる
無垢材は年月とともに飴色に変化し、艶が増していきます。漆喰壁も深みのある風合いに変わり、住めば住むほど愛着がわいてきます。
本革製品のように、適切なメンテナンスをしていれば、傷や汚れもポジティブな変化として受け入れられるようになります。「劣化」ではなく「味」として捉えるマインドセットが大切です。
家族とともに成長する家——それが自然素材の注文住宅の醍醐味と言えるでしょう。
◆耐火性・耐久性が高い
漆喰は建築基準法上の「不燃材料」に分類され、耐火性に優れています。日本の城の白壁や蔵に古くから使われてきた歴史が、その性能を証明しています。
また、無垢材フローリングは合板フローリングの2〜3倍長持ちするとも言われ、適切にメンテナンスすれば30年以上使用することが可能です。初期費用は高くても、長い目で見れば経済的な選択になり得るのです。
◆肌触りが心地よい
無垢材フローリングの肌触りは、合板フローリングとは全くの別物です。
無垢材は熱伝導率が低いため、夏はサラッと涼しく、冬はほんのり暖かい。合板フローリングのような「底冷え」がなく、スリッパを履かなくても膝への負担が少ないのが特徴です。
「家族みんなが裸足で過ごしたくなる」——そんな心地よさが、自然素材の家にはあります。
【自然素材の注文住宅のデメリット】

自然素材の家には多くのメリットがある一方で、注意すべきデメリットも存在します。ここでは4つのデメリットを正直にお伝えし、それぞれの対策も併せてご紹介します。
◆初期費用が高い
自然素材は流通量が限られているため、素材費・施工費ともに高くなる傾向があります。一般的に、新建材住宅と比べて1~2割程度のコストアップが目安です。
【対策】
- 自然素材を標準仕様にしている会社を選ぶ
大量調達と施工ノウハウの蓄積により、コストを抑えられる可能性があります。オプション扱いの会社より割安になる場合もあるでしょう。 - トータルコストで比較する
維持費やリフォーム費用を含めた長期的な視点で見ると、自然素材の方が割安になる場合もあります。
◆傷・ひび割れが生じやすい
無垢材は柔らかいため、物を落としたりすると凹みや傷がつきやすい特性があります。また、漆喰や珪藻土は乾燥によるひび割れが生じることもあります。
【対策】
- 「劣化」ではなく「味」として捉える
傷や変化を楽しむ姿勢があれば、長く愛着を持って住み続けられます。 - 硬い樹種を選ぶ
傷が気になる方は、ナラやオークなど硬い樹種を選ぶ方法もあります。
◆定期的なお手入れが必要
自然素材は、素材に合ったメンテナンスが必要です。
【無垢材のお手入れ】
日常は掃除機と乾拭きでOK。年に1〜2回のワックスがけは任意で行います。化学薬品入りのモップはNGなので注意してください。実際は日常掃除の延長で対応可能なレベルです。
【漆喰・珪藻土のお手入れ】
はたき掃除で表面のホコリを落とします。漆喰は一般的な壁紙の10倍長持ちするとも言われ、大きなメンテナンスはあまり必要ありません。
このように、「大変そう」というイメージと実際のお手入れには、大きなギャップがあります。
◆色・木目にバラつきがある
天然素材のため、工業製品のような均一さはありません。節の位置や木目、色味は一本ずつ異なります。
【対策】
- 「世界に一つだけ」のオリジナリティとして楽しむ
均一でないことを個性として捉える視点が大切です。 - 数年暮らすと馴染む
最初は気になっていた色のバラつきも、数年暮らすうちに全体が馴染み、気にならなくなることが多いです。
【自然素材の種類一覧】

注文住宅でよく使われる代表的な自然素材を6種類ご紹介します。それぞれの特徴・メリット・デメリット・用途を理解し、素材選びの参考にしてください。
◆無垢材
丸太から切り出した天然の木材です。床材・壁材・天井材・構造材として幅広く使用されます。樹種によって硬さや香り、価格が異なります。
【メリット】
- 肌触りが良い
- 調湿・蓄熱効果がある
- 経年変化で美しくなる
- 木の香りでリラックスできる
【デメリット】
- 傷がつきやすい
- 反り・割れが生じる可能性がある
- コストが高い
◆漆喰
消石灰を主原料とする塗り壁材です。日本の城の白壁や蔵に古くから使われてきた歴史ある素材です。
【メリット】
- 調湿・消臭効果がある
- 建築基準法上の「不燃材料」認定で耐火性に優れる
- 100年以上持つ耐久性、汚れは拭き掃除で対応可能
【デメリット】
- 職人の手仕事で工期が長い
- ビニールクロスより工費が高い
- 乾燥によるひび割れの可能性がある
◆珪藻土
珪藻(植物性プランクトン)の化石を原料とする塗り壁材です。バスマットやコースターでもおなじみの素材です。
【メリット】
- 漆喰を上回る優れた吸湿性能
- 消臭効果
- 防火性
- カビ・ダニの発生抑制
- 好みの色に調色可能
【デメリット】
- 拭き掃除ができない(漂白か上塗りで対応)
- 乾燥によるひび割れの可能性がある
漆喰との違いは調湿性能と質感です。珪藻土の方が調湿性能は高く、ざらっとした独特の質感があります。
◆和紙
植物繊維を原料とする日本の伝統的な紙です。壁紙・天井・襖・障子・収納扉などに使用されます。
【メリット】
- 繊維の隙間に空気を含むため脱臭・保温効果がある
- 柔らかく温かみのある風合い
- 多彩な色味や質感でインテリアのアクセントになる
【デメリット】
- 汚れや破れが生じると貼り替えが必要
- 水に弱いため水回りには不向き
◆天然リノリウム
亜麻仁油・コルク粉・松樹脂・石灰石などを原料とする床材です。主にキッチン・脱衣所・子ども部屋などの床に使用されます。
【メリット】
- 傷がつきにくい耐久性
- 燃えにくく有害物質が出ない
- 静電気が発生せずホコリが舞いにくい
- 滑りにくい
【デメリット】
- 施工直後に油っぽい特有のにおいがある
- ビニール製より価格が高い
◆ウール断熱材
羊の毛を原料とする断熱材です。壁や天井の中に充填して使用します。目に見えない部分まで自然素材にこだわりたい方におすすめです。
【メリット】
- 高い断熱性能
- 湿気を吸放出する調湿効果
- 繊維が音を吸収する防音効果
- 化学物質を含まない安心感
【デメリット】
- グラスウールなど一般的な断熱材より価格が高い
- 防虫処理が不十分だと虫害のリスクがある
【自然素材の注文住宅で後悔する人・しない人の違い】

自然素材の家で後悔しやすい人と、満足度が高い人には明確な違いがあります。自分がどちらのタイプに近いか、事前に確認しておきましょう。
◆自然素材の家で後悔しやすい人の特徴
後悔しやすい人の共通点は、素材の特性を理解せずに建てた人です。具体的には以下のような特徴があります。
- 経年変化を「劣化」と捉えてしまう方
無垢材の色の変化やキズを「汚れた」「傷んだ」と感じてしまう方には向いていません。 - メンテナンスを面倒に感じる方
年に数回のお手入れを「手間」と感じる方は、ストレスになる可能性があります。 - 完璧な仕上がり・均一さを求める方
天然素材のバラつきを受け入れられない方には不向きです。 - 初期費用だけを見てトータルコストを考えない方
長期的な視点がないと、割高に感じてしまうかもしれません。 - 事前の情報収集をせずに会社を選んだ方
会社選びを間違えると、施工品質やサポート面で後悔することがあります。
また、自然素材アレルギーの可能性がある方は、事前にモデルハウスで確認することをおすすめします。無垢材の反りや家鳴り、漆喰のひび割れなどは自然素材の特性であり、事前に知っていれば驚くことはありません。
◆自然素材の家で満足度が高い人の共通点
一方、満足度が高い人には以下のような共通点があります。
- 健康志向で化学物質を避けたい方
シックハウス症候群のリスクを減らしたいという明確な目的がある方。 - アレルギー体質の方、小さなお子さんがいる家庭
家族の健康を第一に考えて自然素材を選ぶ方は満足度が高い傾向にあります。 - 経年変化を「味」として楽しめる方
「家が育っていく」という感覚を楽しめる方。 - ナチュラルテイスト、木の温もりが好きな方
自然素材の質感や風合いに魅力を感じる方。 - 手をかけて家を育てていきたい方
メンテナンスを「愛着を深める時間」と捉えられる方。 - 長期的な視点でコストを考えられる方
初期費用だけでなく、30年・50年のトータルコストで判断できる方。
自然素材の家は、完成時がゴールではありません。丁寧に住んでいくことで、味わいのある家になっていく——そのプロセスを楽しめるかどうかが、満足度を左右する大きなポイントです。
【自然素材の注文住宅はどこに頼む?|工務店・ハウスメーカーの違い】

自然素材の家を建てる際、どこに依頼するかは非常に重要です。ハウスメーカーと工務店・設計事務所の違い、信頼できる会社を見極めるポイントを解説します。
◆依頼先の選択肢を比較
【ハウスメーカー】
安定した品質とアフターサービスが期待できます。ただし、自然素材はオプション扱いが多く、コストが上がりやすい傾向がある点は注意が必要です。規格化された住宅のため、設計の自由度に制限がある場合もあります。
【工務店・設計事務所】
自然素材を標準仕様にしている会社が多く、設計の自由度が高いのが特徴です。施主のこだわりに柔軟に対応でき、地域密着で長期的なサポートが期待できます。
職人のノウハウが豊富で、自然素材の扱いに長けている会社も多いです。ただし、品質は会社によって差があるため、事前調査が必要です。
◆自然素材注文住宅を建てる会社探しのポイント
以下の5つのポイントで会社を見極めましょう。
- 自然素材が標準仕様になっているか
オプション対応の会社は経験不足・コスト高のリスクがあります。 - 職人の経験と技術力
自然素材は職人の腕で仕上がりに大きな差が出ます。 - 施工事例で経年変化を確認できるか
築5年・10年後の状態を見られると安心です。 - アフターサポート・メンテナンス体制
地域密着型の会社は迅速かつきめ細かな対応が期待できます。 - 暮らし方から一緒に設計を考えてくれるか
「箱」ではなく「暮らし」を設計するパートナー選びが重要です。
【自然素材の注文住宅についてよくある質問】
読者の方からよくいただく質問にQ&A形式でお答えします。
◆自然素材のメリット・デメリットは?
【メリット】
化学物質が少なく健康的、調湿・消臭効果で一年中快適、経年変化の美しさ、耐火性・耐久性が高い、心地よい肌触り
【デメリット】
初期コストが1~2割高い、傷・ひび割れが生じやすい、定期的なお手入れが必要、色や木目にバラつきがある
◆自然素材の家のお手入れは大変?
日常のお手入れは掃除機+乾拭きでOKです。年1〜2回のワックスがけは任意で行います。化学薬品入りモップはNGなので注意してください。
傷は消しゴムやサンドペーパーで、凹みはアイロン+濡れタオルで修復可能です。実際は日常掃除の延長で対応できるレベルですので、「大変そう」というイメージほどではありません。
◆どんな樹種がある?
代表的な樹種をご紹介します。
- スギ:柔らかく肌触りが良い定番の国産材
- ヒノキ:香りと耐水性で人気の高級材
- マツ:経年で艶が増す温かみのある材
- オーク・ナラ:硬くて傷に強い広葉樹
- サクラ:上品な木目で高級感を演出
◆自然素材の注文住宅の費用相場は?
一般的に新建材住宅より1~2割のコストアップが目安です。坪単価で言うと65万円程度が相場となります。
ただし、自然素材を標準仕様にしている会社なら、大量調達でコストを抑えられる可能性があります。複数の会社で見積もりを取り、「その金額に何が含まれているか」を比較してみましょう。
【まとめ:自然素材の注文住宅で後悔しないために】

この記事では、自然素材の注文住宅について、メリット・デメリットから素材の種類、後悔しないためのポイントまで詳しく解説してきました。
【この記事のポイント】
- 自然素材の家は、化学物質を極力使わない健康的な住まい
- 調湿・消臭効果、経年美化、耐久性など多くのメリットがある
- 初期費用は高めだが、トータルコストで考えると割安になることも
- 傷やメンテナンスを「味」「愛着」として楽しめるかがカギ
- 後悔しないためには、素材の特性を理解し、信頼できる会社を選ぶことが重要
自然素材の家づくりで最も大切なのは、「暮らし方」から一緒に考えてくれるパートナーに出会うことです。
私たちエーセンス建築設計事務所は、八千代市を拠点に、千葉県内で200棟以上の自然素材住宅を手がけてきました。自然素材を標準仕様とし、漆喰の壁や無垢の床といった素材へのこだわりはもちろん、「どんな暮らしをしたいか」という想いを大切にした家づくりをご提案しています。
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