建物の下に生まれる場所
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- Writer:小玉 祐樹
住宅を設計していると、「外と中をどうつなぐか」ということをよく考えます。
大きな窓を設けたり、庭をつくったり、深い軒を出したり。建物の内側だけで完結させるのではなく、その先にある外の環境まで含めて、ひとつの住まいとして考えたいと思っています。
そんなことを考える中で、以前から気になっていたのが「ピロティー」という空間です。
千葉県いすみ市にある「SecretBreak Isumi」を訪れた際、建物の下に広がるピロティーを実際に体験し、その魅力を改めて感じました。
屋根があるから雨を避けられる。
でも壁はないので、風も光も入ってくる。外にいるのに、どこか守られているような感覚があります。
そこには、決まった使い方がありません。
椅子を置けば休む場所になり、食事をすれば外のダイニングになる。何もせず、ただ景色を眺めて過ごしてもいい。
こうした「用途を決めすぎない場所」が、暮らしには意外と大切なのかもしれません。
部屋をひとつ増やすのではなく、建物と外のあいだに、もうひとつ居場所をつくる。
SECRETBREAKISUMIのピロティーを見て、そんな建築のあり方を改めて考えました。
内と外をきっぱり分けるのではなく、その間にある場所をつくる。
そこに、住宅を豊かにするヒントがあるように思います。

この記事を書いた人
設計デザイナー
小玉 祐樹
Kodama Yuki