帰る時間を設計する
- Category:
- Writer:小玉 祐樹
お住まいの打合せをしていると、LDKやキッチンの話に時間をかけることは多いのですが、
玄関について深く話す機会は意外と多くありません。
けれど私は、玄関は住まいの中でも大切な場所の一つだと思っています。
外から帰ってきて、扉を開ける。
靴を脱ぐ。
家族の気配を感じる。
その何気ない流れの中で、私たちは自然と気持ちを切り替えています。
だから玄関は、ただ出入りするための空間ではなく、「帰ってきた」と感じられる場所であってほしいのです。
設計では、正面に何が見えるのか、どこから光が入るのか、天井の高さはどうするのか、といったことを
丁寧に考えます。
ほんの少し視線の先に庭の緑が見えるだけで、空間の印象は大きく変わります。
玄関は家の主役ではありません。
しかし、その家の第一印象をつくり、暮らしの始まりを迎える場所です。
だからこそ私は、間取りを考えるとき、玄関からどのような気持ちで家に入るのかを大切にしています。

この記事を書いた人
設計デザイナー
小玉 祐樹
Kodama Yuki