『道の駅ましこ』~屋根をデザインする建築~
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- Writer:熊谷 直
こんにちは。設計士の熊谷です。
ここでは『住宅の設計に関すること』『居心地の良い空間』『お役立ち情報』等々、載せていこうと思っております。よろしくお願いいたします。
先日、栃木県益子町にある『道の駅ましこ』に行ってきました。益子といえば益子焼でも有名な町ですね。
この道の駅の設計は『マウントフジアーキテクツスタジオ』という、『原田真弘氏と原田麻魚氏』が共同代表をつとめる設計事務所が行いました。また、平成29年度に栃木県初となる「日本建築学会大賞」も受賞した建築なので、気になっていた建物のひとつでした。
ちなみに、『マウントフジアーキテクツスタジオ』は千葉県にある流山おおたかの森・新SC『FLAPS』の設計もされていますので、気になる方は行ってみてください。
建物の中は、地元のお土産や、採れたての野菜たちが並んでいましたが、やはり目が行ってしまうのは屋根でした。壁の高いところに大きな開口部をつくり光を取入れつつ、開口を上部に持ってくることで大きな梁で支えられている『屋根を軽やか』に見せる工夫がされていました。
また、訪れた時はあいにくの雨だったのですが、雨だからこそ気づけたデザインのポイントがありました。この屋根には通常ついているものがないのですが、お分かりになりますか?
実は雨樋がついていないのです。通常屋根の下は土の場合が多いので、雨水がそのまま垂れてしまうと泥が跳ねかえり外壁が汚れてしまうため雨樋を付けます。しかし『道の駅ましこ』では雨水が垂れてくる下に『石を敷く』ことでその問題を解決し、デザイン的にもすっきり魅せる工夫がされていました。雨だからこそ気づけたデザインでした。
設計をするとき、『間取り』も大事なポイントですが、『外観』も同じくらい大切にしてプランを描いています。その時に考えるのが、余計なものをなるべく省き、シンプルに魅せる事です。この雨樋もデザインの質を高める為の参考になりました。いろんな建物を見ることで新しいデザインの発見があるので、次に何を見に行こうか今からわくわくしております。
『建物のデザイン』に興味があるという方がいらっしゃいましたら、是非一度お話ししてみませんか?
いつでもお待ちしております。
また、お家づくりに関する『ちょっとした疑問』や『こんなことをやってみたい』など、お気軽にご相談ください。
何かしらのお役に立てればと思っております。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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