8月末 段階
数日前に会議でいじわるな質問をさせてもらった。
「正解不正解はないが、
・私はほっとかれる方が成果を出せる。
・私は管理されている方が成果を出せる。
自己を分析してみてどっちのタイプだと思う」
8割程度が「管理されない方が私は成果を出せる」なのは興味深かった・・・というか、おそらくもう少しN値を増やしても同じ割合になるのだろうなとも思った。
いじわるなといったのは、きっと聞き方の問題もある。
後者を選んだ深層心理には、成果云々は置いておいて
「他人に管理をされたくない」
「自由にやれなくなる」
が、マインドの大半を占めていると思う。
例えばこういう聞き方だったら同じように答えていただろうか。
・優秀なコーチと伴走したほうが成果を上げられると思いますか?
・一人の自力で頑張ってこい。ほっとかれて誰からもフィードバックもない。の方が成果を上げられますか?
似たような事を言ってるのだが、きっと結果は違う。
ちなみに自分は圧倒的に管理されないと成果を出せない派だ。
8月31日に手付かずの宿題が山積みされていたタイプだ。ちなみに、次の日も手付かずで登校し、こっぴどく説教される毎年だった。
一流のアーティストやスポーツ選手で「コーチがいない」人はほとんどいない。
セコンドのいない格闘技の試合はない。
筋トレ民にきくと「よっしゃあと五回いこうぜ」と隣で言われるといわれないのでは全く違う・・・・らしい。
Qちゃんこと高橋尚子さんが大好きだったが、小出監督と伴走しているときが一番強かったと感じる。
仕事の中でも人生の中でもスポーツの中でも色々な言説がある。
「仕事は質より量」
「質を問え、ただの繰り返しをするな」
「オリジナリティはいらない。型を大切にしよう」
「考えるな。徹底的に模倣しろ」
「自分で考え抜け」
「自分にあったやり方を探せ」
「自分のやり方を否定しよう。」
「一つの事を徹底的に」
「マルチタスクをこなすことで・・・脳が活性化・・」
SNSでも図書コーナーにいっても、うだるほど「真理っぽい」言説がならぶ。
で、それぞれは大体正しいなと思う。
が、一つ付け加えるとすると「今の自分のレベル、段階ではね」だ。
自分は不器用だったので徹底的に一つのやり方を繰り返さないと上手にならないタイプだった。
何かを覚える初期段階では「一つの事を徹底的に」は僕にとっては正解だった。
が、当然今はマルチタスクで色々な事を決めなければいけない。
あんまり上手ではない時、技能が低いときに「自由」を得すぎない方がよい・・・と思う。
最初の話に戻るが成長し続けることを思うなら、自分がどの段階か・・という自己マーケティングが上手か否かに尽きる。
「仕事は質より量」の段階と
「質を高め、量は抑える」段階・・がある。
「何も考えず一つの型を徹底的に」の段階の時と
「あれもこれもネット情報から拾い集めて・・」の段階と。
伸び悩む、投下した労力に対して成果のリターンがない・・・時は、きっと「段階」と「考え方」のマッチングが悪い。
技能も経験も浅い新入社員が「これが私流、オリジナリティ!!」的な。
特に今は、周りからやいのやいの言われない環境になっているし、やいの言う人は煙たがれる。
と、長々と話してきてしまったが、「自分を見る」はとても大切だ。
が、それが何より難しい。客観視しているつもりの主観だ。
様々な天才といわれるアスリート達がそれを難しいと感じたから伴走者を付ける。
少なくとも自分には難しい。今の自分の「段階」を正確に見極め、適切な思考と行動を取り続けるのは。