2025年4月終盤 手触り
4月もあっという間に終盤。今年も3分の1が終わり。
新卒一括採用もやっておらず、それらに紐づくいわゆる新年度季節性のイベントもないので、
”新年度感”も特になく、スルっと始まり。
ただただ日常は続いていき、そしてそれが一番重要でもあるのですが。
「現実を変えることは、ヤスリで削るようにしか・・・」
と、ある人からきく。
その通り。と、膝を打ちたくなった。
仕事や家族の環境、人間関係も含め、自分自身を取り巻く現実を変えるためには、ヤスリで0.01mmずつ形を削っていくしかないというのはその通りだと思う。
時間がかかる,手間がかかる。
”良く生きる”という言葉が好きだが、それは地味な打ち手の愚直な繰り返しと小さな改善の結果でしかない。
で、世の中で流行っているのは
いつでも、だれでも、簡単に、この3つのステップで。
〇〇〇の導入で前年比200%
〇〇をかなえる3つの法則
系だ。
が、そんな訳ない。今まで一度だって有用だったことがない。
しかし、ヤスリで削るように現実を変えていくなんてアドバイスは世の中では受けない。
流行らない。SNS映えしない。
皆が求めているのは、気軽に誰でもお手軽に・・・が主流だ。
”何をどう届けるか”という企業にとっての魂、”商品””戦略”ですら、コスパタイパで選ぶ企業すらある。
もしそれが主流であるならば、僕らは傍流でいいと思う。
大変な時代になったと思う。
が、面白い時代だと思う。
ロールモデルのない時代になったんだと思う。
目指す企業像も、大きなことをいうと目指すべき国家感も。
お手本になり、模倣すべき企業はもうない。そしてお手本にする国家もなくなった。
僕ら団塊jrが若者だったころは皆何らかの形でアメリカにあこがれた。
が、今、「アメリカのようになりたい!」と心から思う人はどれくらいいるだろうか。。
これは調子にのっているとかそういうことではなく、時代が速すぎて”数年前には時代の寵児だった企業が軒並みダメになっている”みたいな例が多すぎるからだ。
そういう手触りだ。
企業にアドバイスするコンサル業の倒産が過去最多らしい。
それはそうだ。
何を教えたって半年後には色あせている。
教えたことが仮に正しくとも、半年間かけて実装するころには、使えない。
特に責任を取るでもないアドバイスほど害悪なものはない。
僕もいい年になり、たまにアドバイスを求められるが、答えは「ない」だ。
唯一あるとしたら「本当に届けたい商品、サービスを、とことん行け!」と
「先輩や周りのアドバイスは聞くな、彼らは特に責任は取らない」
くらいなもんだ。
VUCAの時代と言われて久しいが、今、まさにそういう時代だ。
繰り返すがロールモデルのない時代になった。
経営者、経営陣がこの社会に「何を、どう届けたいか」
哲学とともに再考し練り上げる時代だ。
こんなに面白い時代はない。
これが今の手触りであり、今年のテーマだと思う。