10月半ば
さて、つい最近まで30℃あった気温もササっと20℃以下に。
体温調節がむつかしいですし、服のセレクトに少しでも意志力を使ってしまうのが悔しいですね。
4か月振りに全体会議を行い、皆の顔を。
支店が増えたり、現場が増えると一堂に会することがまあまあ奇跡的です。
さて、ルールが増えることは「クリエイティブ」を奪うか?
みたいなテーマを全体会議で。
どうでも良いとも思うし、どうでも良いとは思えない。
人と人の間で仕事をしている以上、ルールは必要なのは言わずもがな。
そして人が増えると比例してルールも増えるな~という実感も。
で、ルールや約束事はクリエイティブを奪うのか。
そんな事を思いめぐらせた。
仕事はサッカーに似ているなと思う。
野球と違い1打席、一球ずつの間がない。
試合が始めれば、功も守もシームレスに動いていく。自分たちのコーナーキックという最大のチャンスの30秒後に決勝点を決められたロシアW杯のベルギー戦などその極地だ。
で、もう一つ。どんなに作戦を考え、対策練習をしても試合が始まったら選手は常に判断の連続になる。
なぜか?相手がいるからだ。相手はこちらのシミュレーション通り動くはずもない。
では、事前の約束事やルールは不必要で「選手の自主性に任せる」チームは強いか・・・。
少なくともヨーロッパの世界トップレベルの争いの中でそんなチームは皆無だ。ありていに言えば弱い。
良いタレントを何十億でかき集めただけのチームは、良いタレントが集まり、なおかつチームとしての方向性、約束事が浸透し、かつしっかりとした訓練がなされているチームにチンチンにされている。
特に守備戦術は顕著で、AがチェイスにいったらBがスライドしてCがDの地点まで戻る、を約束事にしている。
要はパターン化、自動化し、サッカーに「迷いがない」。
そういうチームがここ数年ヨーロッパの覇権を握っている。
また、面白いのが、強いチームは約束事を何パターンも持っていて、時間帯ごとに「作戦」をスムーズに移行する。
そこまでガチガチにルールを決めているのであれば、クリエイティブさに欠けるのではないか?
そう思う・・・が、全くそんなことがない。
自動化出来うるところは全て自動化し、他、局面局面においてはいかんなく技量を発揮している。
まさに、仕事みたいだ・・と思う。
方針が決まっているから、迷わず、ダイナミックな仕事ができる。プレイができる。
ヨーロッパの強豪がみせる、約束事とクリエイティブが混在するサッカーは見ていて美しい。
強さとはこう定義できるかも知れない。
「才能のある選手が、チームの目的に対して、迷わずにクリエイティブを発揮し、かつ、しっかりと訓練されている状態」
「才能がある選手」「目的がはっきりしている」「訓練されている」の3つ。
総じて、強いチームの監督は「選手の自主性に任せてますから」とか言わない。
それはたんなる「責任逃れ」と知っているのだろう。
僕らの事業も人が少しずつ増えた。
年間の着工数も100棟に迫る。
ルールは増えていく。約束事も。が、クリエイティブは発揮されなくなるわけではない。
そして工務店業は1人で完結することもない。
いつだってチーム戦なのだ。個人の自由気ままな才能が、意思統一され、訓練されたチームに勝てる事などない。
そんなことを「選手の自主性」を連呼する森保JAPANの今の戦い方を見て、思った。
タレントが個人戦術をかき集めても勝てやしないのだと。