手を動かす人は信用できるという話
さて、「手を動かす人」は信用できる。
は結構本当だと思う。
戦略も戦術も、クリエイティブな作業も最終的に世の中に届けるには、「作業」が必要になる。
脳内の絵空事は世の中に届かない。
アウトプットの質は「作業」の質であり、戦略を具現化するのも「作業」の質が決める。
が、人は段々と、手を動かさなくなる。
そういう風に見える。
ビジネスをやっていると大きく2種類いて、「考える人」と「実行する人」に分かれる。
で、優秀な人は「徹底的に考え抜く人」と「徹底的に実行する人」で
その逆は「考えもしない」と「実行もしない」となる。
徹底的に考え抜いて指示をし、徹底的に実行すれば大抵の市場で負ける事はない。
この特性のコンビが理想的だ。
が、考える人が手を動かさないかというと全然違い、むしろスペシャルに手を動かす。
が、問題なのは特に考えなしで指示をし、自分は絶対に手を動かさなタイプだ。
で、名のある大企業ならば別かもしれないが、大体の中小企業においては、一番考える人が一番手を動かし、最も考えない人が最も手を動かさない。
誰かに指示をされないとピクリとも動かない人員を、「指示待ち君」みたいな揶揄されることがあるが、僕はOKだと思っている。
指示をしたら徹底的に実行してくれれば良いからだ。
企業内外でこのバランス悪さをよく散見する。
社内で最も忙しい人が、最も隣の人の仕事を手伝っているし、雑務もこなす。
忙しい人は「売れっ子」だから忙しく、「売れっ子」の理由は優秀だからという言葉に尽きる。
で、逆もしんなり。
最も時間のある人は、隣の人の重い荷物を積極的に持つことがない。むしろ忙しいアピールに忙しい。
「手を動す人」は信用できる。
会社の経営者という立場ゆえに、「考える事」が多い。ただ静かに黙々と強力に実行してくれるスタッフには助けられる。色々な欠点や理不尽に気付きながらあえて目を瞑っているところもあるのだろう。
確約のない打ち手に、むかう訳だから。
という訳で、手を動かす人は信用できる。
逆に、深く考えもせず、また手も動かさなくなっていく人をみると寂しくなる。